【書評】異界の案内書「ダークウェブ・アンダーグラウンド」

こんにちは

ミギマワルです(@migimawaru

「ダークウェブ・アンダーグラウンド」を読みました。

ぼくたちがGoogleを通じて知っているインターネットは、インターネット全体のわずか4%の表層ウェブと呼ばれる領域。残り96 %は企業のイントラネットなど、ディープウェブと呼ばれる閉じられたネットワークであり、その中のごく僅かな領域に本書のタイトルにもなっているダークウェブだ。名前からして興味をそそられる。

ダークウェブについての説明だけでもワクワクしたが、さらにそこを通じて現実に起こったことが解説されているのもまた興味を惹かれた。インターネットと現実世界、両面から何が起こっていたのかが解説される。

普段あたりまえに接しているインターネットの世界に、こんなにも自分の知らない領域があり、そこでは何が起こっているのか。

なぜダークウェブなどというものが存在して、何に使われているのか。思想は高潔だったが、行われていることは一般の価値観からするとかなりダーティーだ。嫌悪感を示す人もいると思う。ダークウェブと呼ばれるだけのことはある。

今や生活の一部としてあたりまえに触れられている規制されクリーンになったインターネットの片隅で、暗号化によって秘匿され、完全に違法なモノやサービスが売買される闇マーケットが存在していたり「そんなことが現実であるのか!」と驚きの連続だった。

実際に起こっていること、起こったことが書かれているのに、小説を読むよりも物語じみている。

そして、その物語は完結していない。

現在進行形で、ぼくたちを含む世界中で、インターネットを通じて今こうしている間も紡がれ続けている。

そんな気持ちにさせてくれるとてもおもしろい本だった。

下手なエンタメ小説よりも遥かにおもしろい。

読んだ後では今までと違ってモノが見えそうだ。

先日読んだ「情報戦争を生き抜く」もフェイクニュースが現実に与える影響について書いていたが、本書でもインターネットミームが現実の認識を歪めることについて書かれていた。

情報化が進むということは、現実にインターネットが侵食してきて、実際に影響を与えるようになるという事なんだろう。

というか、もはやインターネットは現実の一部なんだろう。世界は目で視ることのできる現実と、モニターを通してしか視ることのできないインターネットの2層構造になっているようにすら思う。(これは読後の興奮に浮かされた妄想かもしれないが)

日に日にインターネットの影響の度合いは増しているように思う。

テクノロジーの進歩は早い。

10年後、いったいどんな世の中になるんだろう。

本当におもしろい本だった!

 

それでは、また!

ミギマワル(@migimawaru

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